cinema
2010年10月14日
「ミツバチの羽音と地球の回転」
3年前にみた地元での「六ヶ所村ラプソディ」
今日は、鎌仲ひとみ監督最新作の「ミツバチの羽音と地球の回転」を
3年前と同じ場所で観る
海にたわわに育つヒジキと
びわの花に集まるミツバチの羽音
自分の一生
故郷で生きる決意
大きな豊かさ(本当の?)を作り出すための
大いなる犠牲
巨大な会社の事と也と国家の計画
それがほんとうの豊かさなのか
それを利用して暮らす多くの人々は
(私自身も含めて)まだ知らないでいる
なにが本当か
なにが大切なのか
ほんとうに必要なものなのか
それを造ることで犠牲になろうとしている大いなるもの
ミツバチの羽音に
耳を傾けられ続けることができる感覚で
破壊し続ける現在と
自ら創りだして暮らしてきた歴史と
つながり合う未来と
なにがほんとうの豊かさであるのか
どんな未来を描こう
描きたいのか
私は選ぶ
大きな仕組みに向き合うことは難しくもあるけれど
思いは変えない
映画「ミツバチの羽音と地球の回転」公式サイト
今日は、鎌仲ひとみ監督最新作の「ミツバチの羽音と地球の回転」を
3年前と同じ場所で観る
・・・。
映画は当初から映像が揺れていて
私は映像酔いをしてしまい、ほろほろ状態
なので、あまりちゃんと観れてないけれど思ったことメモ
私は映像酔いをしてしまい、ほろほろ状態
なので、あまりちゃんと観れてないけれど思ったことメモ
海にたわわに育つヒジキと
びわの花に集まるミツバチの羽音
自分の一生
故郷で生きる決意
大きな豊かさ(本当の?)を作り出すための
大いなる犠牲
巨大な会社の事と也と国家の計画
それがほんとうの豊かさなのか
それを利用して暮らす多くの人々は
(私自身も含めて)まだ知らないでいる
なにが本当か
なにが大切なのか
ほんとうに必要なものなのか
それを造ることで犠牲になろうとしている大いなるもの
ミツバチの羽音に
耳を傾けられ続けることができる感覚で
破壊し続ける現在と
自ら創りだして暮らしてきた歴史と
つながり合う未来と
なにがほんとうの豊かさであるのか
どんな未来を描こう
描きたいのか
私は選ぶ
大きな仕組みに向き合うことは難しくもあるけれど
思いは変えない
映画「ミツバチの羽音と地球の回転」公式サイト
2008年11月03日
「みんな生きなければならない」ヒト・ムシ・トリ 農事民族館
「みんな生きなければならない」ヒト・ムシ・トリ 農事民族館
東京都世田谷区等々力4丁目23番地
ここの居住者の住人のひとり
ヒキガエル夫妻
都会のなかの有機農業
世田谷大平農園
U字溝に生まれたヒキガエルの卵
子どもたちがすかさず発見。オタマジャクシになるのを待つ。
軽トラに乗って行われた役所のU字溝への消毒薬散布
オタマジャクシになることなく卵は死んだ
道路には、ぺしゃんこになったカエル
都市化という名の環境破壊
四百年続く農家。
当主は十一代目
永久農業経営を宣言している
農薬も化学肥料も使わない有機農法
農耕二千年
日本人がつくりあげてきた堆肥
先代は、ビニールハウスを開発し、促成栽培を世に広げた
そして様々な農薬を使用してきた
効かなくなったら次の農薬を。
人の体も変調をきたすようになった。
先代が亡くなり、農薬をやめることを選択した。
”昔はみんな農薬を使わなくたってできた” んだから
おばあが言った。
農薬で死んだ土を甦らせるまでに3年
3年は、虫の生態を知り理解する期間
大平さんの野菜は腐らない
木村さんのりんごのよう
食い食われる生きものたち
相手を食い尽くすようなことはしない
生物どうしのかかわり方
ジョロウグモが命をかけて卵をうみ
還ったクモの子たちは、風に乗って旅立ってゆく
畑のよこの草むらは、虫たちの保護区。
畑のよこにコマツナの種を蒔く
冬、ムクドリたちのために。
ムクドリの援農
鳥なく環境(さと)こそ、人間にとって生きるための絶対条件
まちがっても、鳥の鳴き声のしない「沈黙の春」を到来させてはならない
「みんな生きなければならない」ヒト・ムシ・トリ 農事民族館
1983年 企画・制作 菊池周
at 16:40|Permalink│
「根の国」
「根の国」
それは
日本神話にも登場する異なる世界
根はニライ
生命や富の根源の地
太陽と水と空気で創りだす
すべての生物はみな土に戻って、土を肥やす
土に還る
「虫」
ヒメミミズ、トビムシ、ササラダニ、ワラジムシの子ども...
「虫ばかりではない」
カビの集落、酵母菌
放線菌の集落が抗生物質を作り出し土に広がってゆく
スプーン一杯(1g)に一億の微生物
「小さな宇宙」
ミミズのフンは小さな宇宙
そのなかにある、小さな生きものたちの生と死
「土を肥やす」
生きものが土を肥やす
バクテリアがダニを食べ、バクテリアを線虫が食べ...
生きものは死に、植物の根がその栄養を吸収する
「養分の吸収」
根のまわりに、動き回る小さな生命体たち
「根ノ国」
根は生きている
おびただしい数の根毛
根と微生物のバトル
根は微生物に養分を与え、
微生物から栄養をもらう
根の国にひろがる世界
植物と微生物と土の関係
4億年のつきあい
農薬を空中散布するヘリコプター
4億年のつきあいと、この数十年ばかりの近代農業。
化成肥料、農薬。
ナレーションは続く
「なにを殺そうというのか」
そこに、根の国の小宇宙と、
ほんとうのいのちと、つながるものはあるのか。
否
その
根の国の小さな小さないきものたちの姿は、
人の目にはみえない
「根ノ国」 1981年 菊池周 制作作品
at 13:35|Permalink│
2007年11月15日
「いのちの食べかた」
はじめ
映し出される映像が
何を示しているのか
わからなかった
生きている生きもの
生きていたもの
巨大な機械 巧みな機械
そこに人は必要ない
鉄柵に囲まれて動けない牛
その先に待ち受けていること
コンテナのなかの卵とひよこ
ベルトコンベアーのひよこ
防塵マスクの人間
薬を撒かれる野菜
縦長の野菜
機械が入れる隙間があればいい
こんなにまでして人は食べたい
そして それを知らずに食べている
作業をしている人の無表情
無感情でなければ、務まらないのかもしれない
メスはうごけない
オスの動きを管理する人
人間は神さまの領域に踏み込んでいる
お腹の横から穴をあけて
子どもを取り出す
牛や豚や鶏や魚や野菜は
しゃべれない
機械音だけが響きわたる
ヘッドフォンをして作業する人には届かない
野菜を知るのではなく
機械を運転できればそれでいい
やったー!という収穫のよろこびの顔、声はない
穫れるのがあたりまえだから
穫れるようにしているのだから
印のつけられたブタ
狭い鉄板を通る
生きる意味
一面のひまわり畑は
ひこうきがとんだあと
まっしろになった
そうして枯れた。
止められないスピード
人間の知恵
隙のない効率のよさ
山は見わたすかぎり、おんなじ木しかない
それでも人は食べ続ける
山の奥底
ぽっかり空いた穴
でっかいバキュームを乗せた船
吸われる魚
横たわる親豚
子どもと鉄柵で切り離されながら
乳を吸わせるためにだけ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ナレーションもない
音楽もない
そこにあるのは現実
食べることは愉しいこと
食べることはよろこびを感じること
自分が生きるために食べる
食べもののすべては他のいのち
パンフレットに寄せられている
森達也さんの一文にこうある
"思わず目を背けながら、
あるいはいのちへの扱いがあまりに杜撰すぎると怒りながら、
でも次の瞬間に僕たちは思わねばならない。
そういえばケンタッキー・フライドチキンを先週食べたばかりだと。"
"食とはいのちの矛盾を咀嚼することでもある。"
...けど
選ぶことはできると思う
木村さんの林檎を思う
車で土を固めないことを決めて
何年もの先にやっと実った
農薬をかけなくても実る
いのちの林檎
ほんとうの生命の力
自然農を思う
たくさんのいのちとつながる農
田んぼを思う
いのちに添うことの尊さと
そのいのちをいただく者が
そばにいるということ
いのちの物語を知ること
そこにどのような人の過程があったのかを知ること
野菜(植物)でいうなら
やったー!という収穫のよろこびを
やっぱり味わいながら
感謝を想う先にあるものを食べたい
できるだけその過程に
そこに関わりながら食べたい
私はベジタリアンではない
これから飲食業にもたずさわる
私が生きている限り
他のいのちをもらって生きている
ちゃんと、いただくということ
今までもこれからも
そのいのちを無駄にすることだけはしたくないと思う
そうして
輸入大国 消費大国 ニッポン
日本人として
もっともっと考え続けなくてはいけないことが
山ほどあって
その食の矛盾を抱えながらも
自分の意思をもって選んで
できることはしなければならない
してゆきたい
「食」はその生き方の、意思も表れかもしれない
この映画はきっとずっと忘れられないけれど
忘れないことを大切に意識したいと思う
映画「いのちの食べかた」公式HP
「OUR DAILY BREAD」(原題「日々の糧」)
ニコラウス・ゲイハルター監督作品
オーストリア・ドイツ 2005
映し出される映像が
何を示しているのか
わからなかった
生きている生きもの
生きていたもの
巨大な機械 巧みな機械
そこに人は必要ない
鉄柵に囲まれて動けない牛
その先に待ち受けていること
コンテナのなかの卵とひよこ
ベルトコンベアーのひよこ
防塵マスクの人間
薬を撒かれる野菜
縦長の野菜
機械が入れる隙間があればいい
こんなにまでして人は食べたい
そして それを知らずに食べている
作業をしている人の無表情
無感情でなければ、務まらないのかもしれない
メスはうごけない
オスの動きを管理する人
人間は神さまの領域に踏み込んでいる
お腹の横から穴をあけて
子どもを取り出す
牛や豚や鶏や魚や野菜は
しゃべれない
機械音だけが響きわたる
ヘッドフォンをして作業する人には届かない
野菜を知るのではなく
機械を運転できればそれでいい
やったー!という収穫のよろこびの顔、声はない
穫れるのがあたりまえだから
穫れるようにしているのだから
印のつけられたブタ
狭い鉄板を通る
生きる意味
一面のひまわり畑は
ひこうきがとんだあと
まっしろになった
そうして枯れた。
止められないスピード
人間の知恵
隙のない効率のよさ
山は見わたすかぎり、おんなじ木しかない
それでも人は食べ続ける
山の奥底
ぽっかり空いた穴
でっかいバキュームを乗せた船
吸われる魚
横たわる親豚
子どもと鉄柵で切り離されながら
乳を吸わせるためにだけ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ナレーションもない
音楽もない
そこにあるのは現実
食べることは愉しいこと
食べることはよろこびを感じること
自分が生きるために食べる
食べもののすべては他のいのち
パンフレットに寄せられている
森達也さんの一文にこうある
"思わず目を背けながら、
あるいはいのちへの扱いがあまりに杜撰すぎると怒りながら、
でも次の瞬間に僕たちは思わねばならない。
そういえばケンタッキー・フライドチキンを先週食べたばかりだと。"
"食とはいのちの矛盾を咀嚼することでもある。"
...けど
選ぶことはできると思う
木村さんの林檎を思う
車で土を固めないことを決めて
何年もの先にやっと実った
農薬をかけなくても実る
いのちの林檎
ほんとうの生命の力
自然農を思う
たくさんのいのちとつながる農
田んぼを思う
いのちに添うことの尊さと
そのいのちをいただく者が
そばにいるということ
いのちの物語を知ること
そこにどのような人の過程があったのかを知ること
野菜(植物)でいうなら
やったー!という収穫のよろこびを
やっぱり味わいながら
感謝を想う先にあるものを食べたい
できるだけその過程に
そこに関わりながら食べたい
私はベジタリアンではない
これから飲食業にもたずさわる
私が生きている限り
他のいのちをもらって生きている
ちゃんと、いただくということ
今までもこれからも
そのいのちを無駄にすることだけはしたくないと思う
そうして
輸入大国 消費大国 ニッポン
日本人として
もっともっと考え続けなくてはいけないことが
山ほどあって
その食の矛盾を抱えながらも
自分の意思をもって選んで
できることはしなければならない
してゆきたい
「食」はその生き方の、意思も表れかもしれない
この映画はきっとずっと忘れられないけれど
忘れないことを大切に意識したいと思う
映画「いのちの食べかた」公式HP
「OUR DAILY BREAD」(原題「日々の糧」)
ニコラウス・ゲイハルター監督作品
オーストリア・ドイツ 2005
at 15:09|Permalink│
2007年11月07日
「キリクと魔女」
人類発祥の地
アフリカの大地が生んだ世界寓話
「母さんのおなかの中で話す子は、自分ひとりで生まれるの」
自分の意思で生まれて来たキリク
「どうして、魔女カラバは意地悪なの?」
「それは魔女だからさ」
「なぜ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何度も過ちを繰り返す大人たち
自分の知恵と勇気で道を切り拓いてゆくキリク
母の静かで強い愛
動物たちはアニメ特有のおしゃべりなんてしない
警戒、そしてそのあとに芽生える心の交流
極彩色の美しい植物
アフリカの豊かな大地
藤城清治さんの影絵の世界にも似ているような
土器の紋様 炎
哀しみ 喜び
歌 太鼓 踊り リズム
命の水、大地を耕す人々、たくさんの動物たち
みたこともない想像の植物たちの圧倒的な美しさ
さいごに
キリクが魔女カラバに言う言葉
想像だにしていなかった一言で、
驚き、心ふるえた
愛と赦しの物語
そうして人は生きてゆく
アフリカは人類誕生の地
そうして人は生きてきたんだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「キリクと魔女」(1998年フランス)
「キリクと魔女2 4つのちっちゃな大冒険」(2005年フランス)
監督 ミッシェル・オスロ
映画「キリクと魔女」公式サイト
アフリカの大地が生んだ世界寓話
「母さんのおなかの中で話す子は、自分ひとりで生まれるの」
自分の意思で生まれて来たキリク
「どうして、魔女カラバは意地悪なの?」
「それは魔女だからさ」
「なぜ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何度も過ちを繰り返す大人たち
自分の知恵と勇気で道を切り拓いてゆくキリク
母の静かで強い愛
動物たちはアニメ特有のおしゃべりなんてしない
警戒、そしてそのあとに芽生える心の交流
極彩色の美しい植物
アフリカの豊かな大地
藤城清治さんの影絵の世界にも似ているような
土器の紋様 炎
哀しみ 喜び
歌 太鼓 踊り リズム
命の水、大地を耕す人々、たくさんの動物たち
みたこともない想像の植物たちの圧倒的な美しさ
さいごに
キリクが魔女カラバに言う言葉
想像だにしていなかった一言で、
驚き、心ふるえた
愛と赦しの物語
そうして人は生きてゆく
アフリカは人類誕生の地
そうして人は生きてきたんだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「キリクと魔女」(1998年フランス)
「キリクと魔女2 4つのちっちゃな大冒険」(2005年フランス)
監督 ミッシェル・オスロ
映画「キリクと魔女」公式サイト
at 21:37|Permalink│