2008年02月

2008年02月26日

よなべ

よなべして
作っていました

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3月は
おわかれの、はじまりの季節なんだなあ

施設にお勤めていたときは
おわかれを思わずに日々を過ごしていた
だから積もり積もったおわかれは、最大にかなしかったけど。


一年は短いけれど、
子どもたちはぐんぐん成長していった。
一年生になるワクワクにあふれている子どもたち

この中に
そつえんのおめでとうの言葉とともに
この一年過ごした日々を
ひとりずつ思い浮かべながら
これから
言葉を綴りたいと思います


(まあ?、なんだか保育士さんみたい??♪)
いちおう、自分のことは”なんちゃって保育士”とよんでいます。
(※「保育士」も私の足のひとつになった一年でした)



at 01:50|Permalink 今おもうこと 

2008年02月24日

谷戸のめざめ ?自然観察会?その2


2月の自然観察会
「谷戸のめざめ」+α

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ロゼット
「小さなバラ」の意
多年草たちの冬越しの姿

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茎がなく、地面に這うように広がる葉
一枚一枚放射状に広がる葉

ロゼットの気持ちになってみよう

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体を起こすと当たる風
地面に寝転ぶとあたたかい。
陽射しも浴びてあたたかい。

春を待つかたち ロゼット

寒い冬をわざわざ越すのはなぜ?

春にタネから育つと、他の植物が成長しまけてしまう。
より早く成長をするために 植物の知恵


池では
カモさん エサ探し
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[カルガモ 一年中いる。カルガモは口ばしが黄色]


ヤマグワの木に葉っぱが一葉のこってる
糸を枝に巻き付けて、葉に丸まって

「野生のお蚕」

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[クワゴ(桑子・桑蚕)と思われます]

紡いだら絹になるかな

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ミズキの冬芽(芽鱗)を
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[「ミズキ」ミズキ科 落葉高木]

「神様ごめんなさい」ひとつもらって
一枚一枚むいてゆくと

やわらかい葉っぱと、花のつぼみ
ブロッコリみたいな花のつぼみ

小さな芽のなかに、ギュッとつまっている春

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オオイヌノフグリの花が咲いている
小さな春の知らせ

陽当たりのよい ぽかぽか陽気(10℃?)に
花ひらくオオイヌノフグリ
ちょうどアブなどが飛び始める気温
「虫媒花」(虫が来ないと自家受粉)

いのちはつながりあって生きている

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[「オオイヌノフグリ」ゴマノハグサ科]

ミズキの色
春は赤い枝 緑 黄 秋は紅葉の赤 茶 へと
色々な色

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谷戸の春 森の色
高揚する色づく頃

光の春

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一日一日近づく春
植物、生きものたちは
ちゃんと活動をはじめてる

春の隣 谷戸のめざめ




at 15:58|Permalink いのちの声  

谷戸のめざめ ?自然観察会?その1


2月の自然観察会
「谷戸のめざめ」+α

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谷戸のめざめ

春いちばんのヤマアカガエルは
おたまサン

参照→「ヤマアカガエル」


落葉樹(雑木林)の下
冬に射し込む陽射しを浴びて
芽吹く前の落葉樹の下、花開く
「スプリングフェメラル」

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[鬼も縛れる?丈夫な繊維「オニシバリ」ジンチョウゲ科 落葉小低木]
[夏には落葉「ナツボウズ」(別名)]


どちらがどちら?
お花(左)と赤い実(右)
お先に咲くのは雄株(左)、雌株はあとから咲く(右)
その方が、受粉しやすい(子孫を残す)。
先に雄。それは、自然の命の理。
(ex.ホタルもセミも雄が先)

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[一年中青々「アオキ」ミズキ科 常緑低木]


いろいろな鳥たちが、この里山に暮らしています(やってきます)
日本で一年の中でみられる鳥は555種です。
そのうち、里山でのスタンダード種は30?50種。

野鳥観察入門

大きさは? 物差し鳥
スズメ、ハト、ヒヨドリ、カラス?

飛び方は?
まっすぐ、波形?

特徴のある動き
尾っぽを振っている など。

アタマの中のチャートをすすんで、みきわめよう。

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オオカマキリの卵嚢
発泡スチロールのようになっていて
卵を寒さから守る工夫がされている。

なんだか食べられている様子

鳥にとって、冬のタンパク源。(シジュウカラなど)
卵は栄養たっぷりです。


オオカマキリも命を紡ぐことは大変です。
たくさん産んで、備える。

春を迎えられないいのちもある
冬はいちばん、いのちの数が多い季節でもあるのです

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[オオカマキリの卵嚢]

葉っぱが落ちたあと(葉痕[ようこん])は、
お顔がいっぱい いろんな表情

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[「アジサイ」ユキノシタ科 落葉低木 葉痕]

こちらは芽のあと(芽鱗痕[がりんこん])
一年前の芽の痕です。
一年でどれだけ成長したかがわかります。

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[アオキの芽鱗痕]


冬の田んぼの畦
畦草 春のはじまり

タネツケバナの花の咲く頃
稲の種籾を水に浸ける頃

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[タネツケバナ(種漬花)アブラナ科]

ふわふわ手ざわり ハハコグサ
春の七草の「ゴギョウ(御行)」は、ハハコグサのこと。

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[ハハコグサ(母子草)キク科]

早春の梅の花
梅の香

「梅に鶯(ウグイス) ホーホケキョ」 

春の慣用句。
梅の咲く頃、ウグイスはまだホーホケキョとは鳴かない
(3月後半にさえずる。梅の花のさかりを過ぎている)
梅の蜜を吸いにくるのは、うぐいす色のメジロ

「梅にメジロ チーチチュル」

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[ウメ(梅)バラ科 落葉高木 下から花が咲く]

冬に咲く花
♪さざんか さざんか さいたみち?

山茶花(サザンカ)、椿(ツバキ)寒さにつよい南方系の樹木
もともと南の国から来たメジロやヒヨドリ

なぜ冬に花は咲く?
受粉してくれるのは、虫たち? まだいない

鳥が蜜を吸い、受粉を手伝う
「鳥媒花」
鳥の舌は蜜をからめとる"舌ブラシ"になっている

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[「ツバキ」ツバキ科 常緑小高木]
[椿は花のまま落ちる(山茶花は花びら一枚ずつ)]
[めしべとおしべがくっついている蜜のつぼ]


at 15:34|Permalink いのちの声  

ヤマアカガエル

里山の春いちばんは
ヤマアカガエル
いちばんの早起きガエル

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[2008.2.11 舞岡公園 ヤマアカガエル卵塊]

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[2008.2.24 舞岡公園 孵化したオタマたち]


2週間ほどで孵化するのだという

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[ひとりだちしていたオタマさん]

ヤマアカガエルは、
里山のひとつの指標。

山で暮らし
冬みず田んぼ(冬にも水が張ってある田んぼ)や、
浅い水辺に産卵をする

=山と水辺がつながっていることが大切な条件


冬は乾田であることが多いこと、
田んぼが減ったこと
山と水辺が接縁している環境が減ったこと

...などから、その生息数は減っている。


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[ヤマアカガエル 2007.10 at福島]


ヤマアカガエルも考える
「生き残る術」

里山の春いちばん
といういわれは、ここにある。

まだ寒い日が続くある日
ヤマアカガエルはいっせいに起きだして
交接、産卵する

最大の天敵
ヘビはまだ眠る頃

敵の眠る間に卵を産み、オタマとなり成長できる
(天敵はサギ(鳥)など他にもいるけれど)

生き残るための術


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[アカガエルの卵塊 2007.5 at藤野,神奈川]
[(ヤマアカガエルorニホンアカガエル)]
[寒い地では、5月でも卵塊みれた!(寝坊気味?のカエル)]


どうして、「ある日」いっせいに起きられるのか?

自然の不思議。


産卵をおえると、ヤマアカガエルの親たちは
あたたかくなるまでまた眠る

小さな体でたくさん産む
卵は水を含むと、むくむくむくーー 膨らむ


2週間ほどで、孵化し、おたまになる

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[オタマたち 2007.4 at横浜自然観察の森]


それでも
500?3000個の卵(卵塊1つ)から
大人になれるのは(また卵を産める大人になるのは)、
2?3匹。

1/500 のいのち

里山の生きものたちの多くがこうした
いのちを紡いで生きている

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[ヤマアカガエルの子ども 2007.10 at福島]
[ヤマアカガエルは大人になるまで2?3年かかる]


また、春いちばんに
ヤマアカガエルが卵を安心して産みに来られるように
そのままの自然環境、よりよい自然環境を

みまもっていられるように


↓おたまじゃくしについて 2007.4
「インタープリテーション発表 テーマ:おたまじゃくし」


at 11:17|Permalink いのちの声  

2008年02月17日

Joe ありがとう ?Rainbow Valley Farm?


Rainbow Valley Farm(レインボー・バレー・ファーム)を訪れたのは、
ちょうど一年前のこと。

そして、パーマカルチャー農園として
世界で最も完成度が高いと評価されているRVF "虹の谷"の園主
Joe Polaischer(ジョー・ポラッシャー)とTrish に出逢えた。

わずかな時間でも、この人に出逢えてよかったと、
生き方について響いてくる人がいる。
Joe は、私にとってそんな偉大な人だった。

"Think globally act locally"
地に足をつけ、世界をみつめている。
言葉でなくても、伝わるもの。力強くてやさしい。

毎日の積み重ねからなる、
地に足をつけた仕事をしているからこそ
強く伝わってくるものがある。
教え込まれるのではなく、自然に、
さりげなく、考えさせられる。
自分から、思いを深くしてゆく。

Joe はそんな人。

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このお別れに、そしてTrishの今を想うと...
なんといっていいかわからない。

NZ(ニュージーランド)時間の2時から、今日は、Joeのお葬式。

地球環境の様々な問題に提言をするのが科学者なら、
それを解決しようとする実践を示唆してきたのがJoeだと思う。
世界中の多くの人たちが、Joeの実践に学びを受けた。
世界中の多くの人たちが、"今"の地球が、
未だきっと彼を必要としている。

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[RVF 母屋の草屋根 天上の楽園]


あの、しんしんと心にしみこんでゆくような
人が作り出したもののなかで、今まで私がみてきた何より美しいと感じた
Rainbow Valley Farm の日々と、Joe の言葉を綴ったものを
改めてよみかえす。

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経済を中心にした生活
文明 機能 ライフスタイル...
それは持続可能ではないライフスタイル

救命船がひつよう
パーマカルチャーは、あたらしい箱船
常に肯定的でいたい けれどヒビが入った状態の今の船。
問題こそ、解決方法の短所である。

人にやさしく 自然とともに生きること

持続可能な生活は、ある意味、自分のすべて
学びながら持続可能なことを作り出している
自給自足も そのなかのひとつ

なんのゴミもださない デザインをよりよくしてゆく

私たちは、知っておかなければなりません。
持続可能とは、リサイクルしてゆくこと
持続可能性のために必要な法則は、
いちど使ったものを元に戻すことです。
今ある、再生不能なものは、地球にはもともと存在しません。
過去200年の歴史のなかで、人間は多くのゴミをつくった


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Joeは言う。
「野菜を育てることによって、失われるものを考える」と。
「人間だけが恩恵を受けるのではない。還すこと。」


たくさんの植物、たくさんの実り。
Joe は、ちゃ?んと知っている。
隅々にまで目をかけているのが伝わってくる。
心を配る。
ほんとうの仕事人。


Joe が言う
「虫や菌や害もある。(けれど)自然は自らのバランスを保ってゆく。」
「それをいじると、いいものもわるくなる」

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「身土不二」
人の身体と土とはおなじ

人の命は、食べものという命で支えられ、
食べもの(=命)は土が育てる。
だから、
人の身体は、土とおなじ

土を育て、命を育てた
Joe の生き方そのもの


Joe は言う
「母なる土地が、私たちをつくってくれた」
「傷つけるわけにはいかない」


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「レインボーバレーファームの mission のひとつは、
 持続可能な生活の在り方を、思い起こさせサポートすること」

RVF について
「小さな宇宙のようで、まだまだ勉強していかなければならない」
「生きてゆく知識が必要とされることが近づいている」

"Life Respect"
「多くの命をころして生きてきた」
「生命は素晴らしいものであり、収奪するのではなく常に与えていきたい」
「命というものを信じています」
「私はこの土地のめんどうをみていくだけ」
「そして、若い人たちに引き継いでいきたい」

自分の mission は、
若い人に新鮮な水をのこすこと
若い人に新鮮な食物をのこすこと
若い人に平和を伝えること

自分の技術を伝えていきたい
知恵、知識を死ぬまで深めていきたい

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19年。
1万3000本の木を植えた Joe
数千の果樹と数百の利用できる樹木が育つ
Rainbow Valley Farm

人と自然が共鳴しあう姿がここにあった。


"Permaculture is perfect for me"
Joe は言う。


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Joe
ありがとう。

2008.2.14 AM3:30



よみかえした日々より...
(パーマカルチャー オーストラリア&ニュージーランドツアー 全文は、
2007.1.27の記事(archive/233) から
2007.2.6の記事(archive/300)まで

Rainbow Valley Farm ツアー 2007.2.1

とくにリンクするものとして
"Rainbow Valley Farm" ? heaven’s door ?
あたらしい箱船
RVF ZONE 1 ハーモニーガーデン
LIFE
Joe の仕事
未来を紡ぐ木
ありがとう
パーマカルチャー オーストラリア&ニュージーランドツアー 報告会

YouTubeで、おそらく生前さいごと思われる
JoeとTrishのワークショップがアップされていました。Part6 まであるみたい
Joe Polaischer-Climate Change Workshop
※英語でわかりませぬ...誰か教えて下さい。

Rainbow Valley Farm 紹介映像(DVDの予告版のようです。日本語)


at 00:46|Permalink パーマカルチャー